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技術コラム

アルミ鋳物の機械加工におけるポイント

鋳物の精度には限界があるため、高い精度を要する場合には、鋳造後に機械加工を行うことがよくあります。こちらでは、アルミ鋳造及び、アルミ鋳物の加工を長年行ってきた当社がアルミ鋳物を機械加工する際のポイントについてご紹介します。

アルミ鋳物の機械加工におけるポイント

1.切削油での温度管理と機械加工前に測定が必要

鋳造は型に溶湯を流し込んで製造する加工方法のため、寸法精度や表面粗さには限界があり、あまり精度の良さを期待することはできません。また鋳物は融点が低いため、機械加工時の熱変形が大きく現れる場合がございます。

そのため当社では、機械加工時には切削油での温度管理と機械加工前に測定を実施しています。したがって、当社では切り粉が噛まないように治具にワークをセットしたり、締め付けトルクの数値管理したりてワークの歪みの抑制しています。

2.工場内の環境整備が必要

アルミ自体が材質上、軟らかく傷がつきやすい性質のため加工時に飛散する粉が、同一工場内で加工する鋳物や工作機械に飛散すると、品質管理上の管理工数を増加させてしまう要因となります。砂型鋳物の加工時に砂が付着している場合には工作機械の部品隙間に入り込み、目詰まりや摩耗、刃物の破損、チッピングの原因になります。

そのため、機械加工前の鋳物完成時点での不純物やゴミ、砂の付着を取り除いているかの検査が重要となります。当社では、5S活動や空調管理等の工場の環境設備が徹底しています。また、加工前に歪みや傷、外観のムラ・色味・ショットブラストがムラなく当たっているかどうかを確認し、仮に問題がある場合には表面を研掃しています。

3.バリや突起、割れが現れやすいため、適切な加工条件での加工が必要

アルミは軟質材であることから、鋳型の割れや溶湯の際に部分的に高温にさらされた部分にバリや突起が発生する場合があります。バリや突起が発生する原因として型ズレが挙げられます。そして、型ずれが発生するか否かは、造形の良否及び型を組む際の作業の良否に影響されます。

次に、鋳造の割れが発生する原因としては物理的な衝撃と鋳造方案の良否に起因することが多いです。また、溶湯温度が基準値よりも高温であると割れが発生することがあります。

そのため、当社では鋳造温度の調整と造形作業の管理と後工程で発生する不具合を加味して、型の設計段階で品質の作り込みとさらに工場内の環境整備に取り組んでいます。また、切削工具には溶着が少ない、すくい角がポジティブのシャープな切れ刃、または切削温度を極力低く抑える、広い切りくず排出空間を持つ工具を使用しています。

さらに、熱伝導率の高いアルミを急冷するために刃先冷却の効果を狙ってクーラントを使用しています。クーラントの種類によってはアルミ合金と化学反応を起こしワークの表面を変質しますが、アルミの特性を理解した知識・ノウハウを持つ当社ではこれらの問題が起こらない対策をしています。

アルミ鋳物の加工実績①:自動車用ヒートインシュレーター

こちらは、自動車用の試作部品です。砂型鋳物特有の歪の問題を考慮した難易度の高い製品で、機械加工でも外周が全てシール面となるため、段差がないように刃物を管理し一発仕上加工を行っています。そのため刃物の選択や治具設計にもノウハウが必要です。

アルミ鋳造・機械加工ソリューションでは、同時5軸マシニングセンタでの機械加工を得意としていますので、シール面となる様な厳しい図面指示の加工も高精度で製作できます。

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アルミ鋳物の加工実績②:鉄道車両用構体パネル

こちらは、鉄道車両用の構体パネルです。機械加工工程メインで対応いたしました。製品サイズは1500×1000と大きく、指定の材料サイズから製品の3Dデータを基にCAMによるプログラミングから完成までを一括で対応しています。

その工程を終えて大型の同時5軸制御マシニングセンターで加工しています。材料の重量が約1トンありそこから総切削加工を行います。

最終的に100キロ以下まで切削するため、切粉等の材料管理も重要な工程となります。立ち上げから納品までは約2週間と短納期で納品をいたしました。

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アルミ鋳物の加工実績③:航空機向けエアダクト

こちらは航空機用の冷却設備に使用される部品です。ご支給品の取り付け用の面加工・穴加工をご依頼いただきました。全体的に薄い箇所が多く、ワークの固定に際して傷がつかないよう細心の注意が必要です。また溶接構造物であり、非常に高いレベルの溶接品ではあるものの、溶接の歪みが少なからずあるので図面どおり加工することが非常に困難です。

しかし、アルミ鋳造・機械加工ソリューションでは、歪みのある鋳物の加工ノウハウが豊富なので、難なく加工することが出来ました。

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アルミ鋳物の加工のことならアルミ鋳造・機械加工ソリューションにお任せ下さい!

今回は、アルミ鋳物の機械加工におけるポイントについてご紹介いたしました。アルミ鋳物は、特有の機械加工のポイントがあるので実績のある企業に依頼する必要があります。

アルミ鋳造・機械加工ソリューションを運営するカルモ鋳工では、木型・金型の設計・製作から鋳造、機械加工、検査まで自社で内製、表面処理まで一貫対応しています。機械加工を内製することで鋳造欠陥を加工工程で検知し、最終製品の不良率を大幅に削減しています。また、鋳物加工特有の寸法誤差やねじれ、歪みを吸収して図面通りに製作することが可能です。

アルミ鋳造の加工にお困りの方は、アルミ鋳造・機械加工ソリューションまでお問い合わせください!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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