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技術コラム

含浸処理の効果について

含浸処理とは鋳物製作で発生する鋳巣や割れに伴う圧漏れを防ぐために施される工程です。鋳巣を放置することは、製品の品質に影響を及ぼすために含浸処理は重要です。そこで、含浸処理の特徴と効果についてご紹介いたします。

含浸処理とは

含浸処理とは、微細な鋳巣や割れ等に樹脂を注入し、硬化させてその不要な穴を塞ぐことで圧漏れ経路を遮断する方法を含浸処理といいます。含浸処理方法の種類として

①真空含浸法

②加圧含浸法

③真空加圧含浸法の3種類に主に分類されます。

①真空含浸法

真空含浸法とは、減圧操作により鋳巣欠陥などの気孔中の空気と含浸液との置換を容易にする方法です。真空含浸法には減圧後に含浸液に浸漬する方法と浸漬後に減圧する方法があります。空気と含浸液との置換に時間を要するために、微細穴欠陥には不向きです。

②加圧含浸法

加圧含浸法とは、ワークの漏れ箇所に含浸液を入れ、治具を使って一方から加圧し、含浸液を反対側ににじみださせる方法です。含浸タンクを必要としないために、大型製品の含浸に適しています。

③真空加圧含浸法

真空加圧含浸法とは、ワークを容器に入れた後真空にし、漏れ経路の空気を抜き、ワークを含浸液に浸漬し、引き続いて含浸タンク内に500kPa~800kPaの圧縮空気を導入し、数分~数十分加圧含浸する方法です。こちらの方法では、微細穴欠陥や袋状穴欠陥の含浸が可能となります。

含浸処理の効果

含浸処理をすることにより、鋳物製作品に様々な効果を付与します。ここでは、代表的な3つの効果についてご紹介します。

①機密性の付与

鋳物で作られた部品のごくわずかな巣穴が原因となり、ロスせざるを得ない製品であっても、含浸処理をすることにより巣穴をふさいで、機密性を与え、気体、液体の漏れを防ぎます。したがって、鋳物製作品を廃棄または再溶解・鋳造することに比べ大幅にコスト削減を実現します。

②品質の向上

含浸加工をすることにより鋳巣内に残った水分による腐食・めっきの膨れををあらかじめ抑制することが可能となります。めっき処理を施す場合には、表面の微細な空隙へのめっき液の侵入を防ぐことで、めっきの膨れ・剥離を防止します。また塗装を施す場合には、表面の隙間にある空気と樹脂を入れ換えることにより、焼き付け塗装等での膨れを防止します。したがって、含侵処理をすることで他の後処理が容易となり高品質の製品製作につながります。

③環境に優しい

部品の巣穴や空隙は切削加工時にバイトの負担となります。含浸処理をすることにより切削加工性が向上するために、製造時の無駄を無くし、鋳物品を長期間使用することを実現します。

アルミ鋳物の含浸処理事例①:鉄道向け制御装置用シリンダー

こちらは鉄道向けの部品で制御装置用のシリンダーです。製品の内径部が摺動面になっており、鋳造欠陥の引け巣や滓不良が厳禁の製品です。引け巣を防ぐために徹底した塗型管理や金型の温度管理、サイクル時間の設定等を行った製品です。

>>製品事例の詳細はこちら

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今回は、含浸処理の効果についてご紹介いたしました。含浸処理の有無で製品の品質に直接影響し、製品のロスや再溶解にもつながり、コストダウンを実現します。

アルミ鋳造・機械加工ソリューションを運営するカルモ鋳工では、木型・金型の設計・製作から鋳造、機械加工、検査まで自社で内製、表面処理まで一貫対応しています。表面処理においては、含浸処理の他にもメッキや塗装、アルマイト処理にも対応しています。

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